- Machine Head / Unto The Locust
アメリカンなサウンドっていうのは、どうも様式美的なセンスと折り合いが悪い訳ですが、この新作はアメリカンなモダンヘヴィネスの間から様式美を感じさせるメロディが顔を出す不思議なアルバムとなっています。ここしばらく聴いた作品のなかではかなり気に入りました。演奏はライブ感たっぷりの生々しいもので、CDを聴いているだけでライブの様子が想像できるような音です。時にはストリート感覚さえ感じさせるにもかかわらず、曲はかなり細かくアレンジされています。ハーモニーやリズムのアクセントはなかなか複雑です。アドレナリンが出てくるような感覚と、緻密な曲の構成を同時に感じることのできる貴重な一枚でした。彼らがラップメタルをやっていたころの『From This Day』あたりを好きだったのですが、まぁ今の方が彼らのなかにあるものをストレートに出した感があります。聴いてて、すごく自然な感じがします。そういう飾らない雰囲気もなかなか魅力的です。 - Omnium Gatherum / New World Shadows
まるで映画を見ているようなストーリーを感じさせるメタルです。ただ、バックの演奏はスローな部分が多く、どうもメタル的な盛り上がりに欠ける感もあります。ボーカルのグロウルは非常に美しく、全体として耽美的な雰囲気があります。個人的にはもう少しアグレッションが欲しいです。
