11/4は大阪自然史博物館のイベントで秋の木の実観察会があり、長女と一緒に参加してきました。高槻の上の口からあくあぴあ芥川までハイキングしつつ自然史博物館の学芸員の方に道中で観察できる木の実などについてお話しを聞くことができるというイベントです。
まず出発してすぐにナラガシワのどんぐりが落ちていました。ナラガシラのどんぐりは帽子の表面がウロコ状になっています。同じ場所にノブドウがありました🍇ノブドウは実の熟し具合で色が白っぽい感じやエメラルドグリーンなどになりきれいです。こんな風にカラフルになるのは、目立つことで鳥に食べてもらって種をばら撒いてもらうためということです。
同じ場所にサイズ感のよく似たアオズラフジという植物もあります。こちらの植物はまたの中に入っている種が特徴的で、アンモナイトのような形をしています。
もう一つよく似た実の植物としてサネカズラがあります。しかし、こちらは実のつき方が放射状になっているため、すぐに区別することができます。
そこからしばらく歩くと、センニンソウという草があり、身の上からピグミンみたいなヒゲが生えています。
しばらく歩くと芥川にかかる橋があります。そこにカラスウウリがあります。カラスウウリの実から種を取り出すと、種はカマキリの頭のような、あるいはクロワッサンのような形をしていて、表面に滑りがあります。これは哺乳類に身を食べられた時に、種を歯で噛み砕こうとしても、ヌルッと歯をすり抜けて、最終的には哺乳類の便にまじって種を拡散できるようにということです。
さらに歩くと、ヌルデという木があります。ヌルデ自体もそこそこ珍しい樹木なのですが、ここに立っているヌルデには大量に虫コブが付いていて、こんなに虫コブがついている個体は珍しいということでした。
同じ場所にはアメリカセンダングサが生えています。仲間のコセンダングサが後で出てくるのですが、実の横幅が全く違っていて、アメリカセンダングサは幅広の実です。ここから道は芥川沿いの景色のいいルートに入ります。路面も未舗装になります。
途中、ムカゴを作っている植物が二種ありました。ニガカシュウとヤカノイモです。前者は苦くて食用には適さないそうですが、後者はムカゴご飯として食べることができます。
さらに食べられると木の実としてフユイチゴがありました。小さいので味は分かりにくいのですが、さわやかな酸味のあるベリー系の味で見た感じそのままです。
下の方を見るとヨウシュヤマゴボウという植物が生えていました。この実は潰すとかなり彩度の高い、赤というかショッキングピンクのような色の汁が出てきます。実の中に入っている種には毒があるということでした。
実舗装路をぬけると公園があり昼食なのですが、昼食をとる公園の横にも大量にどんぐりが落ちています。アベマキのどんぐりでした。アベマキとクヌギのどんぐりは見分けがつきませんが、どんぐりが付いている木の葉をみると区別できます。アベマキの歯の裏はうっすら毛が生えていて、ちょうどシルバニアファミリーの人形の表面のようになっています。それに対してクヌギの葉の裏はテカテカしています。
お昼を食べた後、ふたたび芥川沿いの土手を歩いて行きます。こちらにはコセンダングサがたくさん生えています。細いくっつきムシが大量にできる植物です。他にはムクノキがあり、その実は食べることができます。干し葡萄のような味がします。また元には星形の断面をもつラグビーボール型の種がおちています。これはセンダンという木の実です。
実自体は楕円形なんですが、その中に5つの種が入った硬い種の入れ物が入っています。路肩の雑草にはネナシカズラが寄生しています。ネナシカズラは根を持たず、光合成もせず、別の植物に寄生して栄養をもらって花を咲かせます。さらに寄生植物であるネナシカズラに寄生する蜂がいるという複雑な世界です。
そしてぼちぼちあくあぴあ芥川に到着です。あくあぴあ芥川には芥川に生息するカメや魚、ポンポン山に生息する野生生物の剥製などが展示されていました。