最近聴いた音楽

  • Animals As Leaders / Joy Of Motion
     これはすごいわ。演奏といい、曲のクオリティといい、到底マネできるレベルではございません。圧倒的。カオティックなヘヴィリフ、テンション感あふれるコード進行とメロディーライン。万華鏡のようにカラフルに変化する曲調と変拍子。ここらへんはこれまでの作品の延長線上にありながら、さらに効果的に音楽のなかで活かされています。さらに新作ではこれまで以上にフュージョン的な気持ちよさがドーピングされていて、カッコよすぎです。それでいて透明感のある美しさをたたえた音像は、もはやメタルというジャンルにとどまるものではありません。





  • Profane Omen / Reset
     アメリカ的なヘヴィリフにヨーロッパ的な歌メロを乗せた感じが、けっこう新鮮です。ファインランドのバンドではありますが、けっこうグローバルな感性を持っているバンドだと思います。なんというかブラックメタルとかヴァイキングメタルのような濃口のヨーロッパセンスはあまり感じません。ただリフはヘヴィであるにもかかわらず、サウンドプロダクションは微妙に軽めで、アレンジも荒削りな印象です。この作品もなかなかいいアルバムではありましたがフックはあまりないなぁ。このバンドはまだまだ伸びしろがあるように感じます。ライブもよさげな音楽ですし、もうちょっと時間をかけてしっかりと作りこんだ作品も聴きたいです。

  • Devil You Know / Beauty Of Destruction
     Killswitch EngageのVo、ハワード・ジョーンズのニューバンドですが、他にもAll Shall PerishやFear Factoryのメンバーが参加しているスーパーバンドという感じ。ジャンル的には比較的オーソドックスなメタルコアですが、Killswitch Engageのようなキャッチーでノリのいいメロディーは少なめで、ハワードのソウルフルなクリーンヴォイスが生きてくるようなディープでメロウなメロディが多めです。凄みのある演奏、激烈にヘヴィなサウンドと音楽的なクオリティの高さにはまったく不満を感じさせないレベルなのですが、けっこうクオリティを維持していくのが難しい音楽のような気がするので、忙しそうなメンバーが集まっていることも相まって、次作のデキ(とかリリースにどれくらい時間がかかるのか)の方がけっこう心配です。

  • Edguy / Space Police -Defenders Of The Crown-
     メロディセンスや演奏、アレンジ、プロダクションとすべてにおいて高いクオリティのアルバムを継続的にリリースしている彼らですが、気に入って聴きまくった作品があったかというと、正直微妙な作品が多かったなぁという感じがします。彼らの場合、作品は洗練されていて、メジャー感がすごいんですが、ここ最近の数作はメタル的なカタルシスにかける作品が多く、聴いてもどうもテンションがあがらない作品が多かった感じがします。新作はここ最近のアルバムの中では比較的メタル的なエッセンスの濃度が高く悪くない気がします。