車を選ぶときのために

今乗っているデミオを買う前は、12年ほどペーパードライバーだったのでなんだかよくわからないまま買ってしまったところも多かったです。デミオは来年で5年目なわけですが、買ってこれまでの間感じたことや、次車を選ぶときに考慮したいことなどをまとめておきました。

  • タコメーターは必要
    今乗っているデミオタコメーターがついていません。AT車の場合、エンジンの回転数を見てもしょうがないじゃないかという人もいますが、そうでもありません。たとえば車が停止状態からスタートする時、加速する加減によってエンジンの回転数の上がり具合は全然違います。そしてエンジンをまわせばまわすほど、燃費は悪くなります。タコメーターがあれば、そのときに自分がどれくらいエンジンをまわしているのか分かります。あまりにも回転数が高くまで上がっているようであれば、アクセルの踏み方を工夫するなど運転を改善することができます。高速道路の巡航時にもスピードによってエンジンの回転数は変わってくるはずです。法定速度を守ることによる燃費の向上を視覚的に把握できることもタコメーターがあることのメリットだと思います。
  • ABSが作動していることが分かる仕組みは必要
    これはデミオにもついているので、ついていない車はないのではないかと思いますが、一応チェックした方がいいポイントだと思います。なぜこれが必要かというと、車が止まっていてもタイヤがしっかりグリップして止まっている場合と、ABSによってなんとか止まっている場合があります。車は止まっているので気づきにくいのですが、ABSによって止まっている場合は、実際はタイヤはスリップしている危険な状況です。ABSが作動していることが分からない車の場合、自分の車が危険な状況になっていることが分からないことが怖いなと感じます。
  • AT車を買うなら排気量の大きいグレードを
    たとえばデミオの場合、エンジンは1.3Lと1.5Lの2種類から選ぶことができます。AT車CVTなどのほかの2ペダルを含む)の場合は排気量の大きい1.5Lの方のグレードを選択した方がいいです。逆にMTなら1.3Lでもかまわないと思います。理由は次の通りです。車の加速性能が重要になってくるのは高速道路の合流、およびレーンチェンジです。たとえば走行車線が70kmで流れていて、追い越し車線が80kmで流れているという状況を考えてみましょう。追い越し車線へ車線変更するときには車を70kmから80kmへ素早くスピードアップする必要があります(そうじゃないと追突されます)。AT車の場合、スピードアップするためには基本的にはアクセルを踏むしかありません(まぁパドルシフトとかもありますが)。アクセルを踏んだときの加速性能は排気量が大きい方が有利なのでAT車は排気量の大きいグレードを買う方がいいと感じました。他方でMT車ではアクセルを踏む以外にも効果的に加速する方法があります。MT車ではシフトダウンすればエンジンの回転数が高まり、トルク増えます。そこで必ずしも排気量が大きくなくてもいいと感じました。排気量が大きくなると税金が高くなったり、燃費が悪くなったりとデメリットがある場合もありますが、余裕を持って運転できることは安全を確保する上で重要です。AT車を買うときは排気量に余裕のあるグレードを選択したいです。
  • AT車は4輪ともディスクブレーキの方がいい
    ブレーキの性能が重要になってくるのは、下り坂が続くような状況です。そのような状況では車は加速していきます。スピードが一定以上になることは危険なため、車を減速させる必要があります。AT車は車がスピードアップすると勝手にシフトアップされてしまうため、減速する方法はフットブレーキを踏むしかありません。ところがフットブレーキは継続的に使用すると熱を持ち効きが悪くなります。他方でMT車はギアを低く保っておけば、車はそれほど加速しません。エンジンブレーキというやつです。AT車が連続する下り坂に弱いのは、このような理由によります。AT車で一番怖いことは、ブレーキが加熱し、効かなくなることです(フェードするといいます)。これを防ぐためには、熱を持ちにくいブレーキが必要になります。ブレーキにはディスクブレーキとドラムブレーキというふたつの形式があり、ディスクブレーキの方が熱を持ちにくいです。そこでAT車では4輪ともディスクブレーキが望ましいです。
  • 横滑り防止と、それが発動したことをしらせるランプは欲しい
    もうすぐ法律で装備が義務づけられますが、やはり安全を確保するための保険はありがたいです。あと横滑り防止装置が働くということは後輪が滑っているということなので、それを知らせてくれるランプなどは欲しいです。安全にカーブを曲がれているつもりが、実は後輪のグリップ限界を超えていたという事態をさけることができます。
  • 重心は低い方がいい
    一本の鉛筆を立てた状態と寝かした状態を想像してみてください。立てた状態では鉛筆がふらふらします。同じ重量のものでも重心の高さに寄って安定感がまったく異なります。車も同じで同じ重量でも重心が高い車は横風でふらつき、カーブで大きく車体が傾きます(ロールするといいます)。重心が低い車は風の影響を受けにくく、安定してカーブを曲がることができます。ちなみにロールの少ない車は車酔いもしにくいです。低重心+固めのサスペンションの車はロールが少ないです。
  • タイヤは大事
    タイヤはけっこう重要な部分で、しっかりグリップするタイヤはブレーキの効きもいいですし、雨の日も安心してカーブをまがることができます。ただグリップするタイヤは地面からの抵抗が大きくなるため、燃費が悪くなる傾向があります。最近のエコタイヤはよくできていて、抵抗が少ない割にはしっかりとグリップします。とはいえポテンザとかアドバンはやっぱり安心感があるなぁと。

こうして条件をあげると、どうしてもスポーツカーがいいということになります。しかし、まぁそれは当たり前でスポーツカーは走るために作られた車です。人や物を運ぶための車ではないのです。それゆえスポーツカーは不便です。荷物があまり載らなかったり、後ろの席がびっくりするぐらい狭かったりします。家族が多かったりしたら、上の条件を全部満たした車を選択することは難しいでしょう。基本的には自分の環境にあった車を柔軟に選択することになると思います。ただ、その場合にも自分の車の弱点を理解しておくことで、ある程度安全な運転ができると思います。