最近聴いた音楽

  • Trivium / In Waves
    すばらしい。あまりにすばらしいアルバムでした。彼らの場合、かならず新作は期待通りではありません。期待を外しつつ、ああ、こういう応え方があったのかという回答を出してくれます。今回のアルバムでは過去の作品にあった分かりやすいキラーチューンが冒頭に配置されていません。しかし、基本的にかれらの曲は一曲一曲のキャラが立っていて質が高いため、まったく飽きません。その上、後半になってこれでもかというくらいあがってくるボルテージ。聴いていくとテンションがあがりまくります。メタルはむかしはリフ、メロディ、熱いギターソロあたりが魅力でした。しかし、メタルも歴史の中でプログレッシブなよさ、熱いだけではないギターソロの多様な魅力、グルーブ感など多様な魅力を音楽の中に取り込んできたように思います。しかし、Triviumの音楽からは古典的なメタルの魅力がいまでも色あせていないことを感じることができます。ああ結局、私はこんな音楽が好きだったんだなと初心を思い出させてくれるようなアルバムを作り続け、それでいてワンパターンにならないTriviumというバンドはホントにすばらしいなと感じました。


  • The Human Abstract / Digital Veil
    よくProtest The Heroと比較されていますが、彼らのようなコミカルな雰囲気を私は感じません。それにProtest The Heroより演奏がカオティックではなく統率がとれていてプログレッシブ(Mars Voltaのようなプログレ感ではなくDream Theaterのようなプログレ感)に感じます。まぁ似てるのはピロピロ音が目立つあたり?でしょうがそれはすごく表面的なことだと思います。全体としてはそれがサイバー人間性を否定するメカニカルな雰囲気を生んでいます。音楽は非常に緻密に構築されています。この楽曲をライブで演奏するためには相当、演奏力が必要だと思います。それでいてここぞというところで、これでもかというくらいぐっとくるメロディが奏でられます。サイバーで哀愁がある、独特の魅力があります。