Brother MyMioDCP-595CNを購入。しかし文庫本の自炊には高いハードルが。

 ネットワーク経由でスキャナもプリンタも使えて、さらにスキャナはADFつきという優れもの。で、この機種を買った目的は文庫本をデジタルデータ化するというところにあります。それなりに定評のある裁断機やドキュメントスキャナを買えばうまくいくことは知っているのですが、できるかぎり安くやってみようということです。しかし、実際に文庫本をデジタル化してみるとちょっとしんどかったです。じゃあ、何がイマイチだったのかを以下でレポートいたします。ちなみにスキャンにつかったソフトはOSXに付属のイメージキャプチャです。

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 まず、文庫本をデジタル化するためには裁断する必要があります。裁断機もオーダーしているのですが、まだ手元に届かないためひとまずカッターナイフで裁断します。思ったよりきれいに切れました。裁断してページがバラバラになった小説をADFにセットするわけですが、この時点でまず問題があります。MyMioのADFにセットできる紙のサイズはA5から。文庫本のページのサイズはだいたいA6なのでADFにうまく収まりません。じゃあ、まったくスキャンすることができないかというとそうではありません。MyMioのADFは長方形の紙の場合、短辺をADFにつっこむように設計されています。この設計に従って、裁断した文庫本の短辺側のADFにつっこんでしまうと、ADFのレールの幅がうまく狭まってくれません。そこで裁断した文庫本の長辺をADFにつっこむとスキャンできます。というわけでまずスキャンできる紙のサイズの問題があります。MyMioのADFを利用して名刺のデータベースを作ろうとか思っておられる方は気をつけた方がいいと思います。名刺は文庫本よりさらに小さいのでまったくスキャンできないと思います。とりあえず、やや無理矢理ではありますが、裁断した文庫本をスキャンすることはできましたが、スキャンしたデータをみるとA5サイズの紙をスキャンしたと認識されてしまっています。その結果、右半分がまっしろで左半分に読み込んだデータがある状態になってしまっています。要するに下みたいな状態。

┌────┬────┐
│ デス │  白 │
│ │キ │    │
│ タャ │  紙 │
│  ン │    │
└────┴────┘

このことが後々、めんどくさいことになるのですがとりあえずスキャンでしたのでよしとします。

 次の問題点としてADFが処理できる枚数が少ないという問題があります。メーカーは15枚が上限といっていますが、ほんとに15枚くらいが限界みたいで、それ以上になると最初の方に読みこむ紙が若干傾いた状態でADFに吸い込まれ、スキャン結果も傾いてしまいます。とはいえ、10枚以下の枚数しかADFにセットできないとなると、小説の場合紙をセットする回数はかなり多くなります。

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 さらにMyMioのADFは片面です。奇数ページばかりスキャンしたデータを作り、さらに偶数ページばかりをスキャンしたデータを作成することになります。さらに、これは実際にスキャンしてみるとわかるんですが、偶数ページのデータは逆順に並ぶことになります。ここらへんはAutomatorを使い、ページを並べ替え、奇数ページと偶数ページのデータを結合すると一応完成です。

 まぁなんだ、かなりめんどくさいです。で、最後まで解決策を見いだすことができなかったのがページの右半分がまっしろになってしまう問題。ひとつの解決策としてはPDFをページごとに切り分け、PNGに変換。分割ソフトで画像を真ん中で分割し白いページを捨てた後、データを結合しPDF化という方法があると思うんですが、画像の左右分割はどうやらAUtomatorでは無理っぽいです。これは素直に両面ADF付きのドキュメントスキャナを使うのがいいのかな?