最近聴いた音楽

  • Helloween / Straight Out of Hell
     ベテランでかつ、非常にオーソドックスなメタルをやっているバンドにとって、マンネリ化をさけることは非常に難しいです。ここ最近のハロウィーンの作品にもそれはあてはまっていて、キャッチーなメロディーや変拍子、複雑なキーチェンジなど曲のバリエーションを増やす工夫を感じつつも、新鮮味のなさはどうも避けがたい印象でした。新作においてもマンネリ感というか、こなれすぎていてメンバーが新鮮な気持ちで音楽を創作できているのか微妙に感じる部分は残っているのですが、少なくともここ数作の中ではもっともはっとさせられる瞬間の多い作品でした。これがバンドにクリエイティビティがもどってきている証拠であれば、非常にうれしいです。個人的にぐっときたのは“Live Now!”のリフや“Burning Sun”から“Waiting For Thunder”への流れでした。アルバムのタイトルチューンも魅力的でボーナストラックもオマケ的なポジションにおいておくのがもったないような佳曲でした。

  • Galneryus / Angel Of Salvation
     買って間違いないバンドNo.1のガルネリウスの新作は、またしても間違いない作品でした。テクニカルな演奏に超絶に安定感があり美しいハイトーンヴォーカル、メタルの理想像のひとつの姿といってもいいでしょう。この作品のポイントは、小野正利加入後のスタンダードとなる作品だということでしょう。これまでの作品は新メンバーが入ったことによる新鮮さと特別感を感じた訳ですが、そういうアドバンテージがなくなった「普通の」作品をが新作です。その作品のクオリティがこれほど高いということは、今後もかなり期待できると感じました。しかもキャッチーなメロディーが豊富な一方で、複雑な曲展開が多用されることでなかなか飽きがこないという最強っぷり。現状では、このバンドはネタぎれやマンネリとはまったく無縁という感じがしますね。