最近聴いた音楽

  • Avantasia / The Mystery Of Time
    ゴージャスなアレンジと、感動的なヴォーカルパフォーマンスが味わえる作品。ヴォーカル主導のプロジェクトらしく、非常にさまざまなヴォーカルパフォーマンスの魅力が展開され、参加しているヴォーカリストの魅力がとてもよくわかる作りに。また歌のメロディーラインもメタル的なものばかりではなく、ヴァリエーション豊かなアレンジとコード展開が用意されています。その意味では音楽的に非常に幅広い作品でもあるんですが・・・。その広がり方がヴォーカリスト的というか、コードなども典型的なメタルの流れにないメジャー感のある展開が多く、Helloweenのカメレオンを聴いたときに感じたような子供っぽさがテンポの速い曲だと若干気になります。逆にスローな曲ではアレンジの幅の広さ、メジャー感のあるコード展開が非常に効果的です。特にファーストシングルの“Sleepwalking”はゲストヴォーカルのCloudy Yangのソウルフルかつエモーショナルな歌が絶品で深い感動を覚えます。この曲とかはぜひとも女性R&Bシンガーのアーチストとか参考にしてほしいですよね。R&Bは歌はいいものの、歌を引き立てるために演奏をあまりにもシュリンクしていて盛り上がりに欠けることが多い訳ですが、この曲を聴けばバックの演奏の充実が歌にもいい影響を及ぼすことが分かるはずです。

  • Stone Sour / House of Gold & Bones Part 2
    コンセプトアルバムでありながら、上のAvantasiaとは対照的なソリッドなバンドアンサンブルが印象的な作品でした。しかもPart 1にくらべてじっくりと聞き込みたくなるメロディーが多く、印象としてはThe Whoのコンセプトアルバムのようです。Part1は曲によってキャッチーなメロディーが登場していましたが、Part2では印象に残るメロディーはあるものの、キャッチーというよりはじんわりとしみてくる感じです。曲順もシブくて一曲目のRed Cityがスローでドロリとした質感の曲のため、アルバム全体が地味に聞こえますが、聴いていくとけっこうアップテンポの曲も多く、それほど地味なアルバムではありません。ただこのアルバムは今時のロックアルバムにしては珍しいスルメタイプのアルバムで、これから10年経って聴いてもいいなと思えるだろうなという要素があります。