- Killswitch Engage / Disarm the Descent
オリジナルメンバーのジェシー復帰作ということで、聞くこちら側のハードルがあがっていたにもかかわらず、それを悠々とクリアしてくるクオリティでした。アルバム全体に新鮮な緊張感がほどよくあり、起伏のある楽曲構成は前作までのちょっとマンネリ感を感じる流れを断ち切る内容といっていいでしょう。そしで、どの曲にも鋭い印象のリフとキャッチーなメロディーがあり、コンパクトな曲の中でバリエーション豊かなアレンジと表情を聴くことができます。ヴォーカル交代にまつわる外野の喧噪を圧倒的なクオリティで払拭する新作でした。すばらしい。
- Amaranthe / Nexus
先行シングルが比較的前作に含まれていてもおかしくないような曲だったため、基本的には前作と同じような楽曲が並ぶ新作をイメージしていました。そして前作は非常に評価が高かったので、それでなにも問題なかったはずです。しかし新作は予想を裏切り前作よりはるかにバリエーション豊かでクオリティの高い作品でした。まず演奏の一体感と勢いがあきらかにパワーアップしています。そしてギターソロのバリエーションも増えています。ギターソロ自体に構成感を感じるのは前作通りですが、比較的スケールの上下が多かった前作に比べ、明らかにメロディーを聴かせる比率が高くなり、オロフ・モルクのメロディーセンスをダイレクトに感じることができます。まぁ彼が優れたミュージシャンであることはNightrageのアルバムでいやほど思い知らされているんですが。さらに“Razorblade”や“Electroheart”ではメタルバンドではあり得ないキャッチーでポップなメロディーとダンサブルなリズムが登場します。ここまで豊かな音楽を作ってくるとは、いい方向に期待が裏切られた作品でした。
