マクロの苦手なデジカメでマクロを撮影するTips

最近購入したサイバーショットDSC-WX10の不満のひとつはマクロがショボすぎるという点です。一応、最短撮影距離は5cmと出ていて、そこそこマクロをこなせるように書いてありますが、それは一番レンズをワイド側にした時の話です。しかしDSC-WX10のワイド側の焦点距離は35mmフィルム換算で24mmです。かなり強めの遠近感がついてしまい、被写体やアングルによってはとても不自然な写りになるはずです。キーボードを撮るとこんな感じです。

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そもそも35mmフィルムの一眼レフのマクロレンズ焦点距離が50mmと100mmというのが普通でした。その中でも一般的によく用いられたのは100mmなわけで、24mmはマクロレンズとしては焦点距離が短すぎるのです。したがって、この過剰な遠近感を緩和するためにはちょっとズームしてやるといいわけです。しかし、困ったことにDCS-WX10はちょっとでもレンズをズームすると急に最短撮影距離が伸びてしまい、被写体に寄れなくなってしまいます。望遠端での最短撮影距離はなんと1m。キーボードを撮ると、こんな具合です。

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食事に行って、かわいいマスコットの乗ったケーキが出てきたからかわいく撮影したいとか、友達が萌え萌えなフィギュアを持っていたので舐めるように撮影したいといったニーズにはとても答えられません。そこで助かるのがクローズアップレンズというヤツです。

これをデジカメのレンズの先端におしあて、ピントのあう位置でシャッターを切ると、驚くほどの接写ができます。DSC-WX10のテレ側でその方法でとると、これくらいの大きさでキーボードを撮影できます。

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不自然な遠近感も出ていません。まぁこんな方法におせわにならなくてもリコーのCX6とかはマクロが得意なので、かなりの接写ができます。しかし、今のコンデジの困ったところはあちらが立てば、こちらが立たずといった具合で、なかなか万能選手がいないのです。たとえばCX-6は接写は得意でも動画は最高の解像度が1280×720で、しかもフォーマットはMotionJPEGのみです。動画撮影中の光学ズームもできません。動画撮影ではかなりの強みを見せるサイバーショットはマクロが弱いです。個人的にはパノラマ写真が簡単に撮れて、マクロに強くて、720p以上の動画がMP4で撮影できて、逆光HDRができて、置きピンができるカメラが欲しいですが、全部を満たすカメラとなるとちょっと難しいです。なんとか工夫して使ってやるしかありません。