京セラミタのKM-3040をMacで使う

 職場でオフィスが移転し、引っ越しの作業をしています。でまぁ普通、職場の引っ越しっていやぁ専門の業者がやってくれますよね。私が浪人生だった頃など、友達がそういった業者でよく短期のバイトをしていました。しかし、なぜか私たちは業者の手を借りず自分たちで机や棚、冷蔵庫といった荷物の移動をやっていたりします。で、ちょっと手配に手違いがあったらしくなぜか新しいオフィスにはインターネットとFAXの線が未だひかれておらず、もうすぐしたら業者が工事に入るからといわれました。荷物いれちゃったけどいいんでしょうか。そんな状況のなかなぜかプリンタFAXコピー複合機の手配はしっかりできていたようで、100万ぐらいするプリンタがやってきました。機種は京セラミタのKM-3040です。ネットワークプリンタなので、業者がしっかりネットワークの工事をしてからしかプリンタは使えないはずですが、それももったいないので自前で部署の部屋のなかだけのネットワークを組みプリンタとして使い始めることにしました。ルータに接続するとDHCPでプリンタに自動的にIPアドレスがわりふられ、公式のダウンロードページから落としたドライバをPCにインストールすると、自動的にネットワーク上のKM-3040を見つけてくれます。ここまでは普通。しかし、このプリンタ、Macで使えるのでしょうか。

 まずこのKM-3040の公式ページはこちら。うちの部署にあるのはFAX機能付きなのでType Fだということが分かります。次、仕様のページを見てみましょう。サポートしているOSはWindows 2000/XP/Server2003/Vistaとあります。つまりMacはサポートされていません。ページ記述言語にPostscriptが採用されていると、サポートされていなかったとしても標準のPostscriptプリンタとして使えるはずですがページ記述言語にPostscriptはありませんでした。すなわちKM-3040は正攻法ではMacでは使えないということになります。ちなみにひとつ上位機種のKM-3060になるとページ記述言語にKPDL3が追加されます。このKPDLというのはPostscript互換の京セラのページ記述言語です。つまりMacからは標準のPostscriptプリンタに見えるわけでMacでも使えます。やはりムリっぽいなぁというのがこの時の感触でした。しかし、日本のオフィスは極端なまでのWindows社会です。ほかの国ではMacをサポートする必要もあるのではないかと思いました。内部的にはMacにも対応できるように作ってあるけど、公式にサポートするとめんどうなので日本ではMacをサポート対象からはずしているだけではなどとも思いました。というわけでまずアメリカのサイトを見たのですが、どうやらKM-3040はアメリカでは販売されていないようです。次にEU。こちらはありましたダウンロードページをみてみるとばっちりMac向けドライバがあります。とりあえずダンロードして試してみることにしました。

 まずネットワーク上のプリンタを探します。Mac(10.6.3入りMacbook Air)からプリンタは見えているようですが、ドライバを選択する時点で気づきました。KM-3040のドライバには“KM-3040(KPDL)”と書かれています。どうもEUで売られているKM-3040はページ記述言語にKPDLをサポートしているようで日本国内で販売されているKM-3040とちょっと違うっぽいようなのです。実際、京セラミタEUからダウンロードしたドライバでは印刷することができませんでした。というか印刷してもMacにエラーが表示されるだけでプリンタはうんともすんともいいません。Macでネットワークプリンタを使用する場合、純正のドライバよりGutenprintを使った方がうまくいく場合がおおいです。そこで、ほかの機種むけのGutenprintのドライバを試してみようと思いました。KM-3040とKM-2540は同じドライバを使用しているようなので、機種名がKM-2540と似ているKM-2530向けのドライバ、Kyocera KM-2530-CUPS+Gutenprint v5.2.4を試してみることにしました。IPアドレスを指定し、プロトコルはよくわからないのでIPPにしてみました。すると動きますが謎の文字列が出力されます。これは見込みありだなとおもったのでプロトコルをHP Jetdirect socketにしてみました。すると、うまくプリントできます。イケました。京セラミタのKM-3040はKyocera KM-2530-CUPS+Gutenprint v5.2.4で使えます。

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