COOLPIX S620 REVIEW

NikonCoolpix S620を使ってみたのでレビューをしてみたいと思います。とはいえ製品は生産終了のようですが。公式サイトはこちら。購入の目的は母親へのプレゼントです。母親はガーデニングが趣味で花をとるのが好きです。携帯のカメラでも花の写真をよくとっているのですが、画質に不満があるようです。ただ、機械にはつよくありません。パソコンも使えません。さらにちょっと老眼が入っています。というわけで次のようなカメラがいいなと思いました。

  • 操作が簡単。
  • 画質はそこそこ。
  • テレマクロができること。
  • フォトプリンターとセットで使うときにアダプターなどが不要なこと。
  • 背面液晶は大きめ。
  • できれば安く。
  • リチウムイオンバッテリ

こんな感じです。難しかったのは三つ目のテレマクロ機能でした。簡単操作の入門機の多くがマクロ時にワイド側で最短しか書いてありませんでした。下手をしたらマクロオンにするとレンズがワイド側に固定されてしまう可能性がありません。しかし、花を撮影する場合、ワイド側でマクロ撮影をするとパースが強すぎる上、背景がボケません。すると必然的に写真的にはイマイチな感じになってしまいます。そんななか、このCoolpix S620はテレマクロが使えるようにサイトの仕様表に書いてあったので選択しました。とはいえ、望遠側でマクロオンにしたときに最短何センチまでよれるかはサイトの仕様表には記載されていません。ここらへん不親切だなと思います。マクロに強いといえばリコーのカメラで、私も愛用しているのでCaplioにしてもよかったのですが、リコーは画質があれなので別に一眼レフをもっていればいいのですが、一台だけで運用するにはちょっと寂しいと思ったのでやめました。

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 Coolpix S620の外観ですが色はグロスパープル、要するにラメ入り紫です。こう書くとすごい派手そうですが、実際はほとんど黒みたいにみえます。背面はマット仕上げの黒になっていてそこそこ高級感があります。背面が若干、プラスティッキーでしょうか。まぁ1万5千円で買ったので価格を考えれば十分、美しい仕上げだと思います。カメラの上面は電源ボタンとシャッター、ズームレバーがあります。電源ボタンの周囲にはLEDが埋め込まれていて電源を入れると緑に光ります。ここらへんも高級感があっていい感じです。シャッターボタンはもう少し半シャッターまでのストロークがあったほうが使いやすいと思います。背面は2.7インチの液晶があり、右側の一番上はストロボのチャージランプがあります。シーン選択ボタンと再生ボタンが並んでいて、再生ボタンは電源オフから長押しで写真再生モードへ移行できます。その下は十字キーです。この十字キーは回転するようになっていて、露出補正などでダイヤルとして機能します。十字キーとして使った場合、上がストロボの発光モード、右が露出補正、左がセルフタイマー、下がマクロのショートカットになっています。その下がメニューボタン、削除ボタンです。AFモードの選択やSDカードのフォーマットなどはメニューボタンで呼び出します。とまぁ、ボタンの数は必要最低限です。ほとんどの操作が直感的に分かるようにできています。

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操作体系でちょっと気になったのはマクロでした。マクロはオンかオフの二つしかモードがなので十字キーの下押しでオンとオフがトグルすればいいと思うのですが、十字キーの下を押すとマクロメニューが表示され、十字キーでオンかオフを選択し、OKボタンを押してマクロモードを決定する必要がありました。この操作体系はまどろっこしいです。

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いいなと思ったのはストロボのチャージLEDと露出補正でした。ストロボのチャージLEDは廉価機では省略されてしまう部分ですが、手抜きがない感じでよかったです。露出補正はダイヤルがあるとテンポよく露出が補正できます。ヒストグラムがあるのもいい感じです。

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 次はスペックについて。画素数は1,200万画素。コンデジの画素数として多すぎるような気がします。レンズは28-112mm(35mmフィルム換算)/2.7-5.8。28mmスタートのレンズを搭載した点、ワイド側のF値が2.7である点は評価できるでしょう。テレ側は暗いですが。カメラの基本性能と関係ない部分としては、手ぶれ補正、顔認識、追尾フォーカスがついています。マクロモードは無限遠までピントが合うタイプになっています。ISOは最高で6400まで使えますが、オートに設定した場合、最高では1600までしかいきません。まぁ妥当なところでしょう。1600でも画質はたいがいざらざらなはずです。オートフォーカスモードはカメラが自動的にフォーカスする対象を決めてくれるモード、顔認識でフォーカス対象をカメラが決めるモード、十字キーでファインダー内の任意の位置にフォーカス枠を設定できるモード、中央にフォーカスを固定するモードが選択できます。カメラになれている人が使いやすいのは中央固定でしょうが、初心者は自動フォーカスがいいかもしれません。ただ、けっこう「なんでそこにフォーカスするねん!」とツッコミたくなる位置にフォーカスしていましたが。

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 最後に画質です。コンデジとしては十分です。等倍鑑賞とかを要求すれば厳しいですが、L版プリントとかならまったく問題はないでしょう。ただ、シャープさとかより気になったのは発色です。発色モードで標準を選んでも、異常なくらい派手な発色です。もうすこしナチュナルな発色にはできなかったのかなと思いました。

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とにかく原色系が派手。一方で渋い景色はそれなりにいい感じに写ります。

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