86オープンコンセプトについて感じたこと

86のオープンモデルのコンセプトが公開されました。クーペのルーフをぶったぎってオープンにしたモデルは補強のために車体重量が増加したり、幌をあげたときのフォルムが不自然になったりとあまり評判がよくないものです。そこで86にオープンモデルが予定されていると聞いたときも、あまり期待できないだろうとおもっていました。しかも後から4人乗りという情報も聞こえてきて、ルーフの形状に大きな不安を感じました。クーペをオープン化するとクローズ時に幌の部分がもっこり盛り上がるような不自然なフォルムになりがちです。しかし、今回公開されたオープンモデルを見てみると個人的にはなかなかいいのではと感じました。まず補強による重量増は30kg程度だということです。たとえばBMWミニクーパーの場合、オープンモデルは100kg増であることを考えると、86の場合、重量増は最小限にとどめられているように感じます。さらに今回ルーフをあげたときの写真が公開されましたが、ルーフラインはクーペモデルに準ずる形状で不自然ではありません。こうなってくると4人乗りのメリットは大きいと感じます。まずアメリカでは2シーターの車は遊び用と考えられ高い税金が課せられますが、4シーターになると普通の乗用車と同じ税金になります。レクサスのSCやプジョーの207CCに到底実用的とは言えないリアシートが装備されているのは税金対策というのは有名なお話です。日本ではこのような税制上のメリットはありませんが、やはり2シーターは購入するのに勇気がいる車です。私のように嫁と二人暮らしであっても年に2、3回はリアシートに人を乗せることがありました。私はその年に2、3回のことのために乗りたい車をあきらめるのはバカげていると考えたので2シーターのロードスターを買った訳ですが、そうもいかない人は多いはずです。結局、その一年に2、3回あるかないかの3人乗りのことを考えて2シーターの車を購入できないでいる人も多いのではないかと思います。そう考えると、それほど実用的ではないとはいえ一応リアシートがあって4人乗れるようにできている車は購入しやすいはずです。さすがに子育てにはつかえないでしょうが、購入のハードルはぐっと下がった感じがします。いままでFR、MT、オープンという条件を満たす車で高級車でない車はマツダロードスターくらいしかなかったわけですが、これからは86という選択肢もできるわけです。これは大きいなぁと感じます。購入のハードルを下げるという意味でも、トヨタはできれば300万程度で買えるようにがんばってほしいです。