最近聴いた音楽

  • DGM / Passage
     ただエイトビートをきざんでいるだけでも、このバンドはただものじゃないことが分かります。前作、前前作も圧倒的な名盤でしたが、新作もそれら作品に比肩する、というか、それを上回る圧倒的なクオリティです。アグレッシブなリフ、爽快でキャッチーなメロディー、一体感と躍動感にあふれるグルーブ、ツボを押さえたアレンジ、これだけのクオリティのアルバムを継続的に作れるのは本当に素晴らしい。ギターはフラッシーなソロも、チョーキングでひっぱるような部分も、リフのドライブ感も完全にプロの仕事ですし、ピアノをバックに歌うDisguiseではヴォーカルの表現力がすさまじいです。Daydreamerのファンクなグルーブも鳥肌もののカッコよさで、もはや無敵のクオリティといっていいでしょう。コンパクトでプログレッシブな楽曲の中に緊張感の高い演奏が高密度につまった名作といえるでしょう。



    PASSAGE

    PASSAGE

  • Mutiny Within / Synchronicity
     彼らはDGMと同様にコンパクトかつプログレッシブな音楽をやっているわけですが・・・まぁDGMと比べちゃうと見劣りするかな。ただ、彼らはまだセカンドアルバムでまだまだ伸びしろはあると思いますし、ファースト発売後、ヴォーカルが辞めたり、出戻ったりといったトラブルがあったのもアルバムのクオリティに影響したのかなと思います。ファーストはとにかく新人とは思えない質の高さが印象的でしたが、セカンドはどうも演奏が一歩引いた感じなんですよね。これは要するにヴォーカルに気を使ってるってことなんじゃないのかと思うんですよね。前作にあった各パートが全力で演奏をして、それがせめぎあう緊張感みたいなのが不足しているんですよね。さらに楽曲のバリエーションも前作にくらべると不足気味でな感じがします。ただ、彼らはもともと作曲能力、演奏能力とも極めて高いレベルにあるので、前作より劣るとはいえ、かなりハイクオリティな作品になっていることも事実です。

    Mutiny Within 2 - Synchronicity

    Mutiny Within 2 - Synchronicity

  • Heart / Beatiful Broken
     80年代はゴージャスなルックスと洗練されたサウンドでヒットを連発していたわけですが、本人的にはどうもピンときていなかったようで、その後の活動を見てみてるとよりアコースティックで素朴なサウンドや、ルーツであるツェッペリンを意識したようなものが増えて言った感じがあります。その経験を踏まえて、新作はロックのダイナミズムと、ツェッペリンからの影響、楽器の生々しい響きが感じられるストレートなロックの魅力にあふれた作品になっていると思います。80年代はレーベルからのセールスの要求とかいろいろめんどくさいことがあって窮屈だったと思うんですが、今はやりたいようにやれてはつらつとした感じが演奏から伝わってきます。聴けば聴くほどよさが沁みだしてくる感じですね。

    Beautiful Broken

    Beautiful Broken

  • Amon Amarth / Jomsviking
     ヴァイキングっぽいメロデスでヴォーカルはグロウルって全然、キャッチーな要素がないのに、なぜが楽曲は超キャッチーであまりB級臭がしないのもいままでの通り。新作も安定のクオリティです。ヨムスヴァイキングをテーマにしたコンセプトアルバムということで、これまでよりボリューム感がありますね。1曲目のタイトルのFirst Killっていうのも、なかなかいいセンスしているなと思います。ドラムの交替などはありましたが、音楽のクオリティへの影響はほとんどありません。あいかわらずギターのメロディはキレッキレです。


    Jomsviking

    Jomsviking

  • Jeff Beck / Loud Hailer
     ガレージでローファイなサウンドの上でギターを弾きまくるという作品です。ロックのカッコよさってこういうのを指すんでしょうけど・・・う~ん、個人的な好みからはちょっとズレている感じですね。すごいスタリッシュなのはわかるんですがね。

    Loud Hailer

    Loud Hailer